Day2
2日目は朝から漕ぎはじめてサクッと浜で休憩。
ここで潮を待ってから無人島に渡る。
刺すような日差しで逃げ場がないので大瀬さんがササっとタープを出してみんなでサササッとフォローして一瞬で日よけを作る。
風は結構吹くのでドームのようにタープが膨れ上がる。気持ちがイイだけで吹っ飛んでしまうような不安がない。
こんな時はヒルバーグのタープ20はサイコーだな。自分だとなかなか使う機会がないけど欲しいなぁ。
潮が満ちてきたので奥の細い水路をカヤックを引っ張って少しだけショートカット。
いよいよ島に渡る。
途中の写真はないけれど島渡りは予想に反して少し厳しかった。
大瀬さんも経験がない方向への潮の動きと複雑なうねり。波がカヤックの底をたたくようなコンディションのおかげでパーティーは縦に大きく引き離されてしまった。
当初予定していたルートを大きくカーブを描くように流されながら漕いだことになるしスピードも上がらずにベルトコンベアー状態が続いた。休むことなく漕ぎ続けて全員無事にたどり着いた。
台風の余韻で生まれたうねりだろうとのこと。
海はやはり一筋縄じゃいかないね。
無人島の浜は控えめに言ってもサイコー。
海に潜ると2匹のGT(ロウニンアジ)がぼくのすぐそこをすり抜けていった。
いやー、釣りたいねー!
Day3
この日の移動は長くなるかもなので早めに起きる。
状況に応じてショートになったりミドルになったりロングになったりと臨機応変に対応する。
この日にロングで漕げれば残り一日で加計呂麻1周が見えてくる。
海況が悪ければその手前でエスケープルートが2つある。という感じ。
出発するときは穏やかだったんだけど。。。
この日はトラブルが発生。
海況は穏やかだったんだけどAさんのカヤックのフレームがどうもゆがんでいるらしくどうにもこうにもまっすぐ進まないらしい。
ジュンさんがロープでけん引するような形でなんとか加計呂麻本島の浜までたどり着く。
どうやらAさんのカヤックはフレームが抜けていたとかで長めに休憩してカヤックを直す。というか組みなおす。
重い荷物を満載で揺られ続けると船体布が伸びるとかで結構きつめにフレーム張らなければならないらしい。船によって特性も変わるみたいだけど。
そのあともエアスポンソンに空気入れ忘れたりしてAさんがトラブルだらけ。
いやー、Aさんはしんどかっただろうな。こちらは休み多かったから楽できたけど。
結局天気と海況に恵まれて距離を漕げたので1周が視野に入る浜までたどり着いた。
この日の夕焼けは素晴らしく感動的。
浜には沢があって台風のおかげかかなり大きいプールまであってみんなで真水を浴びることができた。途中で休んだ浜にも真水が湧き出てて真水を浴びられたんだけど量が比じゃない。昼間の浜は洗面器くらいがやっとだけどこの浜は大人の男が9人全員入れるくらいの巨大なプールだった。
この日ぼくもチュンチュンさんも釣れなかったんだけどHさんがイイのを釣った!タマンかな?フエフキ系の美味しそうなのを釣ったおかげでおかずが増えた。
さらには夜中に大捕り物があってすったもんだで騒いで食って飲んで話してサイコーの夜だった。
さぁ、明日は漕ぐのは最終日。
Day4
いよいよ出発した浜に戻る日だ。
漕ぐ距離としてはたいした距離じゃないんだけど、とにかくタフな海域らしい。
10年前に大瀬さんたちが10周年ツアーで回ろうとしたときはこの海域のコンディションが悪く1周をあきらめたそうだ。ジュンさんとマコトさんだけ少し停滞して時を待ってから漕いで1周したらしいけどそのコンディションも相当にタフだったらしい。
コンディションが良さそうなので途中にある巨大なリーフの中にある浜に寄った。
ココは集落があり、10年前にも立ち寄ったという家の主人がお茶とおやつを振る舞ってくれた。
大瀬さんとその方のお付き合いがいつからなのかは知れないけど庭に置いてあるブイに貼ってあったグランストリームのステッカーがその時間の長さを物語る。
ぼくは今回初めてこのエリアを旅をしているけど大瀬さんたちはずっと旅を続けているんだなぁと実感。
ぼくも懐かしい人と場所に遭いにまた旅に出ようと思った。
このあとは聞いていたタフなコンディション。。。ではなく、スーパー快適なコンディションの中漕ぐことができて、何度もココに来ている大瀬さんたちが驚きつつもいいコンディションだからこそ沿岸部を丁寧に漕いで観察していたのが興味深かった。
なんでもいつもはわき目も触れずに漕ぎ続けなきゃいけないほどのエリアらしい。
初めてのぼくには実感が沸かないほどあっけなくスタートした浜に帰ってきた。
浜では伊東孝志さんがぼくらを迎えてくれて久々に冷たいビールに喉を鳴らした。
安倍さんが撃たれたというニュースも同時に聞いてびっくりしたと同時に旅が終わりシャバに帰ってきたという実感も沸き起こった。
この日の夜は伊東さんが参加者5名に絵をプレゼントしてくれた。じゃんけんを負け続けたぼくの手元に偶然来たのは10年前大瀬さんたちと加計呂麻を回ったときの夜空を書いたという絵だった。
伊東さんはその夜6時間夜空を見上げていて真上にあった星が西の空に沈むのを見て地球の自転を実感したらしい。
この日偶然夜中に目が覚めたぼくは1人で浜に行き夜空を見上げた。
10年前に伊東さんが感じたことを感じてみようとしたけど1時間ほどでは地球の自転は感じられないね。
ぼくもいつか地球を感じて遊べる男になろうと思った。